- ドイツの道路はアウトバーンに代表されるようにとてもよく整備されており、日本よりも格段に走りやすい。道幅が日本よりも広いのか、あるいは道路の側壁がなく圧迫感がないためなのかはよくわからないが走りやすい。しかも無料なのがまたいい。ドイツのアウトバーンにつながっている隣国のオーストリアやスイス、フランスなどではきっちり料金が取られる。「オーストリアは数年前までは無料だった」と言い、「ドイツのアウトバーンが無料なのはドイツの誇り」と言った教授の笑顔はすばらしかった。
アウトバーンは大体2車線だが所々で3車線になっている。私はいつも右側、すなわち走行車線を走る。だいたい110〜120km/hの超遅いスピードなのでビュンビュン抜かされる。たまに140km/hのスピードで追い越し車線に出てトラックなどを追い抜くがすぐに戻る。やはり家族連れだし無理はできない。しかし、思ったほど怖いという感じはない。急いでいる人のために追い越し車線を空けておくというルールは分かりやすい。アウトバーンは速度無制限と思われがちだが、その80%は120km/hの制限速度が設定されている。だが追い越し車線を走る車はかなりのスピードを出している。200km/hは出ている車もある。トヨタのカローラやヤリス(日本名ヴィッツ)なども150km/hの速さでがんばっているのだ。
ただし、夜になるとアウトバーンはわずかな数の街路灯で,しかも薄暗く照らされるだけなので、自分の車のライトだけが頼りである。見ず知らずの土地を夜に走るときなどはとても不安である。ドイツ人にそのことを尋ねると「自分の車のライトが点けば問題ないよ」って言っていた。ガードレールも無いところが多いので道路上の白線と前を走る車のテールランプを常に注意して走るのがコツだとわかった。日本の高速道路に慣れた身にはもう少し街路灯が欲しいかな。また、雨の日でも左側の追い越し車線を200km/h近いスピードで走っていくのをみると大丈夫かな・・・とも思うが。
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アウトバーン以外は片道1車線であるが、主要な道路は街中を走る区間が短く、その多くが畑や草原といった遠くまで見渡せるような景色の中を走るのでとても快適だ。だから速度制限はアウトバーンではないにもかかわらず100km/hが普通だ。ただし、街中は50km/hである。実際100km/hで走ってもそれほど危険を感じない。それどころか100km/hで走っていると後ろからあおられたり、パッシングされる。アウトバーン以外でもどんどん追い抜かれる。頻繁に追い抜かれるのはいいが、対向車が追い抜きをするときにはこちらと正面衝突の危険があり、それは十分注意しなければいけない。しかしそんなやつらでも市街地を走るときには制限速度に近いくらいに速度を落とす。それには感心する。逆に私の方があおりそうになる。こういうところにも自主的にマナーを守るという規律が生きていることを実感する。