ミュンヘンの地ビール 各種ビール 各種ビール
  • ミュンヘンは過去に「札幌、ミュンヘン、ミルウォーキー」と某ビール会社のコマーシャルで宣伝された(らしい。私は直接聞いたことがない)ように、美味しいビールが飲める緯度に位置する。2度目のドイツではまさにビールを堪能した。「ビール」というと日本ではメーカー数社の寡占状態となっているが、こちらではそうではない。ドイツ各地に地元のビール工場があり、独自のブランドで様々な種類が売り出されている。ミュンヘンではバイエンルン王国時代に手厚く保護された老舗の「Paulaner」や「Loewenbraeu」「Hacker-Pschorr」などのビール工場が、今も変わらない伝統の味を作り出している。ドイツには「ビール純粋令」と呼ばれる法律があって、ビールに使う原料が厳しく指定されている。「ビール酵母」、「麦芽」、「ホップ」、「水」以外の使用は許されないのだ。だったら作られるビールの味はどこもそれほど変わらないのかなと思うと、まったくそうではない。それぞれのビールにはまさに伝統の味があり、地ビールはやはり地元で多く飲まれるようだ。アルコール度数は通常5.5%程度で、いずれもこくがあって非常においしい。
    ミュンヘンの代表的なビールは下面発酵の「Helles」、「Pils」タイプと上面発酵の「Weiss」タイプである。下面発酵タイプは日本のビールと似た口当たりで、「Helles」はとても飲みやすい。「Weiss」は麦汁が濃く、匂いと味が独特だが、飲みやすく癖になる。
    Radlerビール
  • 夏場になると、「Radler」なるビールがよく飲まれる。「Helles」ビールにライムジュースが加えられている。各メーカーからオリジナルが出されているが、だいたい似たような口当たりと味である。アルコール度数は2.5%程度でほんのり甘く、女性にも好評のようだ。ドイツ語の「Rad」というのは自転車という意味で、「このビールを飲んでも自転車に乗って帰ることができる」くらいのアルコール分が少なく飲みやすいビールだという意味らしい。スーパーマーケットなどでは1年中売られている。